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1日200名の(患者)治療を9台のチェアで夕方5時までに完結

導入事例11

りお歯科クリニック様

1日200名の(患者)治療を9台のチェアで夕方5時までに完結

待たせる時間の徹底削減で
患者にもスタッフにも
最高の医院経営が
実現された

折戸 惠介氏
医院名
りお歯科クリニック様
院長
折戸 惠介氏

PROBLEM課題

01

治療の隙間に生じるあらゆる待たせる時間を1分でも1秒でも短くしたい

02

カルテの出し入れにかかる時間を削減したい

03

増える一方のカルテが収めきれない

RESULTS導入結果

01

カルテの出し入れはクリックするだけになり、予約システムとの連携との相互効果でカルテの出し入れに要する時間がほぼゼロになった

02

診察状況がリアルタイムに共有できるようになり、先を見越して連携して動けるため、診察中の待ち時間を大きく減らすことができた

03

カルテ庫の紙のサブカルテ(診療ノート)が一掃できた

BACKGROUND導入背景

岐阜県岐阜市の「医療法人ハッピースマイル りお歯科クリニック」(以下「りお歯科」)は、開業から17年になる歯科クリニックです。Dental eNoteの導入は、カルテ棚をいくら拡げてもカルテの増加に追いつかない問題を解決するため、カルテのデジタル化を図り、同時に、患者に渡す同意書や契約書の控え等、紙にまつわるものを可能な限りデジタルにしよう=ペーパーレス化しようと考えたことがきっかけでした。

折戸院長は「開業当初3台だったチェアは9台に増え、平日で160名、土曜日には200名を超す患者さまにご来院いただいている。しかも診療時間は夕方5時まで。診療時間は7時間半しかない。しかし、優秀なスタッフが連携し、患者さまの待ち時間は非常に短い」と言います。夕方5時までの診療時間では、仕事帰り・学校帰りの通院が難しく、歯科医院にとってはかなり厳しい選択だと思われますが、時間短縮から1年半が経過した現在も、患者は増加傾向にあり、2年後には新院がオープンする予定だと言います。

治療時には様々な待たせる時間が発生します。受付してから名前を呼ばれるまで、チェアに座ってから治療が始まるまで、処置と処置の間、処置が済んで次の予約・会計まで・・私たちは半ば諦めにも似た気持ちで通院に待たせる時間はあって当然と思いがちです。しかし患者にとっての待たせる時間は、医院にとってもロスタイムです。「一人1分短縮すれば、患者が200人いれば200分になる」、医院にとってもロスタイムを減らせば、一人でも多くの患者を診察することができるという意識を強く持ち、1分、1秒のロスタイムにこだわって縮めてきた結果が、短い診療時間で多くの患者を待たせずに診察できる医院の実現につながっているのでしょう。「短縮といっても、間違えてはいけないのが、『それは患者さまのためか』という点だ。治療そのものや、患者さまとのコミュニケーションを削減するような改変は、我々がただ楽になるだけで、患者さまのためではない。削減するのはあくまでも治療以外の部分だ」と強調します。どのようにしてロスタイムを削減してきたのか、お話を伺います。

HOW TO USE利用方法

ノートリンクを使ったテンプレートの写真

天井まで詰まっていたカルテ庫が、Dental eNoteに移行して、事務室に生まれ変わった

紙の診療ノートをデジタル化

Dental eNote導入の理由は、信頼する複数の歯科医院が導入し効果が出ていると聞いたことがきっかけでした。院長はスタッフに「Dental eNoteがどうしても必要なんだ」と話し、希望者を募って見学に出向きました。TC兼歯科衛生士の竹内氏は、「紙があるのが当たり前だったので、問題に感じることもなかったが、見学に行くと、これは本当にすごいなと」思い、導入推進チームに手を挙げたと言います。
導入後のイメージが共有できると、日頃から同じ方向を向いて進んでいる院長との信頼関係もあり、スタッフに迷いや抵抗はありませんでした。「このツールを入れてより良い医院にするんだ」という目的に向かい、各部門の4人のリーダーが中心となって、クリスマス前から年末までというかなりタイトなスケジュールで移行作業を行ないました。その結果、カルテ庫の天井まで三方の壁を覆い尽くしていた診療ノートは姿を消し、今では事務室として機能しています。診療ノートは、手の中にあるタブレットからカルテ番号や名前で検索してタップするだけで開くことができるようになりました。

テンプレートで同じ作業の繰り返しをなくす

移行時には、どんな機能をこのシステムに載せるか、案を出し合い、多数のテンプレート類を作成しました。導入当初これらのテンプレートは竹内氏が作成し、中でもとても便利に感じているのは、ノートリンクの機能を使った「重要事項を常に前に出しておけるテンプレート」です。名前や顔写真といったプロフィール、アレルギーなどの絶対に見落としてはいけない情報を、以前は都度書くしかありませんでしたが、先頭のページを更新すれば、それ以降のページの先頭に必ず反映されるようになっています。

beforeafter

「Dental eNoteを実際触ってみると、ボタンを押せばいろんなことができるので楽しくなってきた。テンプレートの作成は大変だったが、こんなことがやりたいとMetaMoJiに伝えて、サポートしてもらった」「必要なものは一通り揃ったが、今でもちょっとしたイラストをワンタップでノートに追加できるアイテムにしたり、必要な時に作ることもある。自分が作ったボタンを衛生士さんから『このボタンめっちゃ便利!これ作ってくれたんだよね!』と声をかけられることもある。年齢が高い人は最初少し苦手だったが、周りに若い人がたくさんいるので、聞いてもらいやすいし、毎日使っていると使えるようになる」(竹内氏)「Dental eNoteは紙にボールペンで書いていたのと変わらない。白い紙にボールペンで書くか、タブレットの画面にタッチペンで書くかの違いだけ」(総務三木氏)導入後の活用も、特に混乱なく進んだと言います。


TC兼DH 竹内 紗希氏

TC兼衛生士:竹内氏

電話がかかってきた時、来院した時、治療中、予約、精算、翌日の準備・・常に中心に診療ノートがあり、紙の時には、受付スタッフ、医師や衛生士、それぞれがカルテを手にとって内容を確認する必要がありました。Dental eNoteの診療ノートは、ただ記録をデジタルで残す単純な記録ツールではなく、受付・医師・助手みんなが同時に編集し、その内容はカルテが回ってくるのを待たなくても、カルテを確認しに行かなくても、常に手中のタブレットでリアルタイムに更新され共有できるため、カルテの利用にまつわるあらゆるロスタイムを削減できます。完全個室であるにも関わらず、治療の進行を把握して先を見越した動きが迅速に行えます。例えば治療が終わりに近づいているのに次の予約の情報が記入されていなければ、インカムで「次の予約について記入してください」と伝え、患者が待合室に戻る頃には予約や精算へとスムーズに進むことができます。


状況をリアルタイム共有

診療ノートの右端は次回予約欄。診察が終わりに近づいているのに予定が記入されていなければインカムで記入を促す。治療終了後患者が受付に戻るとすぐに予約、会計に進むことができる。診療ノートがリアルタイム共有できているからこその高速連携プレイが可能だ

状況をリアルタイム共有できるから、先を見越して連携できる

beforeafter

予約システム上で患者名を選択すると診療ノートが開く。カルテ出しは指先でクリックするだけだ。

予約システムとの連携でカルテ検索はクリックするだけ!

Dental eNoteは、他システムとの連携も進めており、予約システム「デントネット」とDental eNoteが機能連携し、予約システムのリストから、ボタンをクリックするだけで診療ノートを探せます。

「受付では、会計の時がカルテを見る機会だが、治療が終わってすぐに患者さまが受付に来ると、カルテの方が遅いこともあり、走って取りに行ったこともある。今は、Dental eNoteで診察状況も共有しているので薬が出るな、と把握できたり、終わったらインカムで知らせてもらって会計がすぐにできるようになった。治療が終わりそうなタイミングになっても予約について書かれていなければ、インカムで「次回予約を先に書いてください」と催促することもある。予約について書いてくれさえすれば、会計前にとにかく予約だけでも先に進めることができる」「特に急患の場合、電話がかかってきてカルテ番号を調べて、カルテ棚から探して、場合によっては脚立を出して探したりといったことが発生していたが、今は席に座ったまま、クリックするだけで処置内容を即座に確認できるようになった。カルテにまつわる手間の削減と患者へのサービスの向上は非常に大きな変化だ」と言います。(TC兼受付:林涼香氏)


TC兼受付:林涼香氏

TC兼受付:林涼香氏

「カルテの出し入れにかかる時間が削減できた分、私たちは患者さまとのコミュニケーションに時間をかけられる。受付周辺の自動化は進むところではあるが、コミュニケーションこそ大切なことだと感じている」「TCの・・さんがそう言うなら」とか「あなたのおすすめはどっち?」と信頼してくれる患者さまもおり、それに対してメリットデメリットを含めて丁寧に答えてくれる彼女らは大切な存在。また、クレームは受付に言われることが多い。「患者さまが伝えたいと思っていることが、受付を機械化することで伝えられないのは患者さまのためになっていない。患者さまとのコミュニケーションは重要で、これは人間でなければできないことだと考えている」(三木氏)と言います。


受付周辺

問診票は受付でタブレットを用いて記入してもらう。困っていればその場でスタッフが丁寧にサポートするので、高齢の方でも記入できる。入力した問診票はそのまま診療ノートの先頭ページとして使用できる



スタッフにとって最高の歯科医院は、
患者にとっても最高の歯科医院

質の高い治療を提供するために優秀なスタッフを確保することは、歯科医院にとって重要な課題です。同院が診療時間を17時までに短縮したのは、優秀なスタッフを確保するためでした。「開業時は20時まで診察し、終業時間前後は野戦病院のよう」でしたが、年月が経ちスタッフの多くも家庭を持つようになり、勤務時間の短縮は急務でした。

時短勤務も働き方を選べるひとつの方法ですが「スタッフにとっては、後ろ髪を引かれるようにして帰ることになる」と感じたと言います。開業の際「信頼できて感動させられるような職場を作ろう」という思いを込め、「Reliable and Impressive Organization」の頭文字を取って「りお(RIO)歯科」と名付けた時の原点に立ち返り、誰もが前向きな気持ちでいられる職場にしたいと考えました。

「誰もが与えられた役割をこなすだけでなく、患者さまにとって最高の環境を作ることを念頭に、医師、衛生士、アシスタント、受付スタッフがチームとなり、楽しく、喜んで、理想高く働けることが、患者にとって信頼され、感動してもらえる結果につながる。スタッフにとっての最高の歯科医院は、患者さまにとっても最高の歯科医院になる」という信念のもと、夕方5時までの時間短縮を決断しました。医院には多い長い昼休みも、平日は1時間、土曜日は45分という短さです。

「昼休みが長くても何かできるわけではない」(竹内氏)「短距離ランナーのように治療に集中し、終業後はリフレッシュ、翌日からまた集中できる」(三木氏)そして「医師であり、経営者であり、みんなのお父さんでありお兄さんである院長が誰よりも勉強している姿を常に見ているからこそ、院長の決断に一丸となって推進する力につながる」(三木氏)「最高のクリニックで働いている」という自信は、一人一人がさらに上を目指すモチベーションにつながり、誰もが自分に必要な知識やノウハウを獲得するための努力をしていると言います。お話を伺った竹内氏も、アシスタントとしてスタートしましたが、衛生士になるため夜間学校に通い、今ではTCとして従事し、院外での研修の講師としても活躍するほどに成長しています。

「(診察時間の短縮は)最初はお叱りの言葉もあったが、丁寧に説明するとわかってくださる患者さまも多く、有休を取ってまで通い続けてくださる方も多い。学校帰りの通院ができないので、土曜日は予約が混むが、それでも長くお待たせすることはないし、遠方からの患者さまも増えている。スタッフはそれぞれが高いレベルで自分の仕事をして連携し、別の仕事をすることはない。本当に優秀なスタッフが多く、例えばTCは初診カウンセリング、セカンドカウンセリングを行うが、レベルが非常に高く1-2年目の歯科医師よりも治療内容の説明等はレベルが高いと感じている。こういった質の良さが、患者さまの満足度と来院数に比例しているのかなと感じている」(院長)と言います。

FUTURE今後の展開

診療時間の短縮の影響よりも、提供するサービスの質の向上により、患者数は増加を続け、Dental eNote導入時19000番台だったカルテナンバーは、現在では25000番台に。2年後には現在のクリニックのすぐ近くに現在の規模の2倍の新医院の設立に向けて準備を進めていると言います。

「診療ノートのデジタルツールとしてDental eNoteの機能は申し分ない。立場上、常に他のアプリを検証する機会もあるが、これを超えるものはない。今後、規模が大きくなることもあり、Dental eNoteのアカウントをチェア・カウンセリングルーム・受付と言った施設に付与するのではなく、一人一台の環境に近づけていきたいと考えている。」(三木氏)

お話を聞くにつれ、F1のピットインが思い浮かびます。患者はレーサー、医院はピット、ピットでは優秀なスタッフが日頃磨き上げたスキルとノウハウを存分に発揮し、無駄のない動きで高品質な作業を進め、その作業にかかる時間はレースの結果を左右します。「いろんな仕事を手伝う、ということはしない。自分の役割をプロフェッショナルにこなすスタッフが連携することが理想」(院長)と言うように、「1分1秒でも無駄を削減するには自分は何ができるか、どう動けばいいか」を常に意識しながら連携し、短時間で効率的な診察を可能にしています。

周囲の優秀なスタッフ達

そして、周囲の優秀なスタッフの存在は、さらに向上心を刺激し、ひとりひとりの努力や行動につながりさらにレベルが上がっていく。待たせられない医院だから、時間を絞って休みをとってでも選ぶ患者が増える。待たされないとわかっているから患者も予約を守って通院する、良好なサイクルが育っていると感じます。新しいクリニックでも、変わらない笑顔で患者と向き合う姿が目に浮かぶようです。

(2024年11月取材)

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