導入事例07
江本歯科医院
診療ノートの電子化は通過点
Dental eNoteで
歯科医院の
あるべき姿の
実現をサポート
- 医院名
- 江本歯科医院様
- 院長
- 江本 元氏
PROBLEM課題
01
増え続けるカルテが院内のかなりのスペースを占有し、スタッフが探し回る状況
02
長期保存による紙カルテの劣化
03
手書き文字の読みづらさ
RESULTS導入結果
01
紙カルテは姿を消し、必要なカルテは瞬時にiPad上に表示できるようになり、1日も診療を止めずにペーパーレス化を実現
02
将来検索することを考慮し手書き文字はテキスト変換をルールにし、美しく読みやすいカルテに
03
デジタルデバイスを通じた新しいコミュニケーションが、先輩と後輩がお互いの優位な点を尊敬し合う健全な空気を生んだ
BACKGROUND導入背景
江本歯科医院は開業16年。眺めのいい高台にあるクリニックには、小さな子どもからお年寄りまで世代を問わず多くの患者さんが来院しています。コロナ禍をきっかけに診療ノートのペーパーレス化に取り組み始めた同院ですが、そのきっかけはある映画のメイキングビデオだったと言います。
1%の使うカルテと99%の眠るカルテ
2020年新型コロナウイルスが世界中に感染を拡げ、未知のウイルスとして警戒するしか対処がなかった頃、高齢者とのスタッフも抱えている同院では半月の間診療をストップしました。
ひとりで院内を見回すと、開業以来増え続ける約5000のカルテが院内のかなりのスペースを占有していました。
しかしながら、常に使われているのはその中のごく僅か。
手に取ると長期保存で劣化した紙に解読しづらい乱雑な文字が並ぶ。「カルテがない!院長の部屋にあるんじゃない?」とスタッフが探し回るシーンが繰り返し浮かんできたと言います。
映画作りと歯科治療は同じ
ある日、何気なくYoutube動画を見ていた江本院長は、映画「キングダム」のメイキング動画に目を止めました。
この映画の監督・佐藤信介氏は映画制作の現場にいち早くiPadを持ち込んだ人物で、Dental eNoteの前身であるGEMBA
Noteを使って、アイディア出しからロケハンスタッフとのイメージの共有、撮影現場でのスタッフとのリアルタイムの情報共有をiPadの中で実現しました。
「楽しそうに働く女性の姿が印象的だった。(大量の紙がなくなりiPadに置き換わって)『これ(GEMBA
Note)なしではできない』という彼女の顔に嘘はないと感じた。治療のゴールに向かって、スタッフと情報を共有するツールとして是非ともこれ(GEMBA
Note)を医院に導入したいと強く思った」と振り返ります。
すぐにMetaMoJiに問い合わせ、「素晴らしく洗練されたソフトのクオリティを見て、迷いは瞬時に消えた」と導入を即決しました。
*GEMBA Note活用事例として、映画キングダムの制作プロセスをMetaMoJiのサイトで公開しています(佐藤監督のインタビュー動画あり)
HOW TO USE利用方法
間髪入れずデジタル化
「コロナを『進化の触媒』と捉えると、当時は大改革のチャンスだった。コロナだからこそ一気に超えられる壁が見えてきたし、幸いスタッフに説明するための時間もたっぷりあった」という院長は、スタッフの第一声「カルテ捨てるんですか?」には、「捨てる」と即答しました。
その上「電子化は診療ノートだけでは意味がない。同時に電子カルテ導入も行い、全てを一気にデジタル化し、カルテ棚そのものをなくすことを目標にトップダウンで決定した」と言います。
院長、衛生士5名、受付事務3名がひとり1台のiPad体制をスタートするにあたり、診療ノートのスキャンを粛々と進めながら紙とiPadのハイブリッド診療の移行期を経て、最終的に一日も診療を止めずにDental
eNoteに切り替えることに成功しました。
デジタル化の副産物
20代から50代まで、スタッフには世代に幅があります。
「スタッフは年長者も含めて皆柔軟だが、やはりデジタルへの親和性は若手に軍配が上がる。
しかし始めてみると、シニアスタッフは『そんなふうに使うの?これどうやって使うの?』とデジタルデバイスを通じてコミュニケーションが生まれ、先輩が若い世代のいいところを認めると同時に、認めてもらったスタッフは逆に先輩の仕事について尊敬し返すという健全な空気が生まれた。
これはiPad(Dental eNote)導入の副産物だ」と言います。
入力に関しては、日頃からスマートフォンを使っているので何の支障もなかったと言います。「スマホ世代は採用時から基本的な操作の才能があり教える必要もない。
フリック入力や音声入力は非常に便利だ」また、カルテは将来検索したりすることを考慮して手書き文字ではなくテキストに変換することをルールにしたことで、全体的に美しく読みやすいものに変身しました。
カルテ棚を占有していた紙カルテは姿を消し、欲しいカルテは瞬時にiPad上に表示できるようになり、日々の業務のペーパーレス化は実現しました。
FUTURE今後の展開
ペーパーレス化の次の進化へ
診療ノートのペーパーレス化は完了したが「ある程度まで行くと、使い慣れた方法で各々がやっていく感じになり、革新的でなくなってきたのを感じるようになった」
ペーパーレスにして記録を残すこと自体がDental
eNoteで目指したゴールはそこではなかったはずだと自問する院長に、ITリーダー的存在のスタッフが「ウェブセミナーを受講して知りましたが、GEMBA
Noteが起源の工事現場向けのアプリもあって、このアプリはすごい可能性を秘めています。チームで工程管理をするという点では、工事現場と口腔内って共通点が多いと思うんです。このアプリにはもっと活用できる伸び代があると思います」と声をかけてきたと言います。
この発言に刺激を受けた院長は、ペーパーレスの先にある医院の進化こそが本来の目的であったことを改めて認識しました。
江本院長はこう続けます。「細胞を扱う内科や外科とは違い、ほぼ無機質である歯を扱う歯科治療は良い意味でも悪い意味でも形に残る。今どういう状況か、取り組む順番はどうするか、この部分はどの技工所に出そうかなど、建築現場と口の中はある意味共通点が多い。ひとつの方向を向いて皆が力を合わせて仕事を成し遂げるチームワーキングという点では、規模は違うが、歯科治療も建築現場も映画作りも同じだ。建築や映画撮影の現場でも使用されるアプリのエッセンスが詰まったDental
eNoteには、他の電子診療ノートにはない優位性を感じる。これから様々なペーパーレスアプリが出てくる時代になると思うが、この優位性を保ちつつ既存の予約システム等との連携も含めて、Dental
eNoteの拡張性に期待している」
「そして歯科治療において最も重要な治療計画書も、現在はまだ建築現場のように洗練されたものではないものの、今後はCTや口腔内スキャナーなどのデジタルデータとの連携、歯科医療現場の声を拾い上げたアップデートなどにより、どんどん磨きがかかるだろう。そんな治療計画書をアシスタントがササっと作成できれば、医師や衛生士はより治療に専念でき、アシスタントの存在感も増す。我々歯科医は”患者さんをもっと良くしたい”
と考えて歯科医になったのだから、その本来のゴールをより多く達成するために手助けになるDXを進めて行く」と力強く宣言しました。