導入事例16
医療法人ラウレア
にじいろ歯科様
時代がペーパーレスを求めている
常に進化を目指し変えていく
革新型医院でありたい思いに
自分でアレンジできる
Dental eNoteが
フィットした
- 医院名
- 医療法人ラウレア にじいろ歯科 様
- 院長
- 澤田 繁季 氏
PROBLEM課題
01
1つのカウンセリングルームを取り合うような状態だった
02
紙のカルテが1万を超えカルテ庫がいっぱいだった
03
デジタル化で、これまで蓄積してきた書式を使えなくなるのではないかという不安があった
RESULTS導入結果
01
カルテ庫をカウンセリングルームに変え、しっかりカウンセリングができるようになった
02
カルテの出し入れが不要になり、受付の毎日の残業が減った
03
既存の書式をそのままシステム化できる。自分で、いつでもアレンジできる
BACKGROUND導入背景
にじいろ歯科(愛知県一宮市)は、「地域の皆さまの “にじいろに輝く未来” のためにお口の健康のサポートする」をモットーに地域の歯科医療を担う総合歯科医院です。同院では、Dental eNoteをはじめとするデジタルツールを駆使し、9台のチェアとカウンセリングルームが常にフル稼働しています。スタッフと共に「革新型の医院」を実践する澤田繁季院長にお話を伺います。
HOW TO USE利用方法
「現金を持ち歩く習慣がない人が増えている。保険証もマイナカードになり、それもスマホに取り込める時代。時代がペーパーレスを求めている。患者さんも、紙でもらうとなくしたり、なくすと探さなくてはならなくなる。それならば、データをそのままスマホに送ってあげる時代になっていくのは確実だ。医院経営的にも、いかに早くDX化を進めていけるかが重要、という段階に来ていると思う」と、院長の澤田 繁季氏。
「ペーパーレス化を決めた当時、カルテはすでに1万冊あり、スキャンは本当に大変だった。個人情報なので、2階に専用の部屋を用意して、ホチキスを外す人、スキャンする人、スキャンしたデータを確認してDental eNote化する人の常に3人がローテーションを組んで実行できるよう人員を確保した。6台のスキャナをフル稼働させて缶詰状態で1ヶ月かかった。サブカルテの電子化を悩んでいるなら、1日でも早く電子化には取り組んだほうがいい。これは声を大にして言いたい」
時代がペーパーレスを求めている
Dental eNoteで得た、時間と空間
Dental eNote導入から2年、「DX化のきっかけは、紙カルテ問題だった。導入後の一番大きな変化はカルテ庫だった部屋がカウンセリングルームとして活用できるようになったこと。チェア9台に対してカウンセリングルームは1部屋で、以前は取り合うような状況だったが、もう1部屋増えることで、カウンセリングにしっかりと時間がかけられるようになった。初診の場合、カウンセリング30分、レントゲンなど資料どり30分の後に診療になるが、この場所と時間をきちんと確保できるようになったことで、より多くの患者さんを診ることができるようになった」
「そして、カルテをデジタル化することで残業が解消できた。受付は常時2名。翌日のカルテ出しに1−2時間の残業が発生していた。土曜は特に来院が多いので3人必要なことも多かったが、それが今は受付が1人でもオンタイムで帰っている。中のスタッフよりも受付の方が早く終わることができるようになった」「これから間違いなく人口減少とともに、さらに人材不足が加速していく。歯科での人材採用も困難になってくることは間違いない。そのためにもサブカルテの電子化により受付業務を減らし、人材不足への対応を今からしておくことが大切だ」と、将来を見据えたデジタル化の重要性を指摘します。
(写真左)カルテ庫は開院時後4年で増段したものの7年目には限界に→(右)現在はカウンセリングルームとして活躍している
これらのテンプレートを操作して見せてくれた衛生士の大野氏は「紙からデジタルに変わって2年。ひとことで言うと楽になった。例えば学校の歯科検診などで ”特になし”と同じことを何度も書かなくてもスタンプをペンでタッチするだけ。テンプレート化でカルテの入力時間がグッと減りました」と笑顔で答えてくれました。
※画像をクリックすると拡大します。
いろいろなDXツールがある中で、Dental eNoteを選んだのは、「最初から入っているテンプレートを自分でアレンジできる点が決め手だった」矯正治療、インプラント治療、MFT、口腔機能低下症、口腔機能発達不全症など、「様々な形式のカルテを組み合わせて使っているので、用意されたテンプレートだけでは不都合が生じる。自分の医院のやり方に合わせて、自分で自由にアレンジすることができるDental eNoteが最適だと確信した」と澤田氏は言います。
「様々な検査をして該当者をチェックしたり、何度も定期的に経過を見る必要もあるので、紙で運用しようとすると枚数がどんどん増えて分厚くなってしまう。デジタルは、どれだけページが増えても質量は同じ。口腔機能低下症のチェックも、テンプレートをアレンジして、Dental eNoteで書かれている順番にチェックしていくだけ。誰もができるようになった」
ー 様々なDXツールの中から、Dental eNoteを選んだ決め手についてうかがいます
決め手①:
テンプレートを「自分で自由にアレンジしたい」を叶えてくれる
決め手②:
同時に書き込めて、リアルタイムに
同期できる
院長はさらに続ける。「様々な持ち場から、同時にカルテを開いて、同時に書くことができる点です。他社製のものは、同時に同じ患者さんのカルテを開いたり、同時書き込みができなくて、どこでその患者さんのカルテが開かれているかを特定するためにインカムが混雑することもあった。書き込み内容を同期するための再読み込みも本来不要なアクションなので、同時書き込み・リアルタイム共有できるDental eNoteを選んだ」
診療中、スタッフの記載の仕方を指示する際にも「ここは、このように記載が必要だよ」と指示して、スタッフの書き込みがリアルタイムに表示されるので、できている(正しく理解している)ことがきちんと確認できる点もメリットだと言います。
決め手③:
遠隔からのフォロー時、
「ここ」が伝わる
そして学会や勉強会での出張時など、電話のできないリモート環境において、iPad上でスタッフからの相談等に対してリアルタイムでの対応が可能な点を挙げます。「矯正相談や急患、難しい症例の口腔内写真やレントゲン写真を、すぐスタッフに貼り付けてもらい、その画像をリアルタイムで共有しながら、マーカーで線を引いたり囲んだりしながら順に指示を出すことができ、"ここ" がお互いに正しく認識できる。自分が院内にいなくても、チャットのように同時に書き込み、リアルタイムに患者情報を共有できるのは大きなメリットだ」
スマートに働けることは、
スタッフの自信につながる
「見学や、就職・転職で当院に来た人に『全てデジタルになっているのってすごい』と驚かれます。患者さんからも『新しいね、便利だね』と言われ、それはスタッフの自信につながっていると感じる。”最先端・新しいところで働いている” という自信。今の世代は物心ついた頃からデジタルに慣れているデジタルネイティブ。紙のカルテなんて、ボールペンなんて使っていられない、という世代だ。それがないところでは働けないし、一度体験すると、戻れない。働く環境として良いと感じてくれていると思う」と院長。
ー これらの取り組みは、院長先生が先頭に立って引っ張っておられるのでしょうか?
「私は、絶えず医院に新しいことを取り入れ、変化させていくことが大切だと思っている。常に進化していくことを目標とする「革新型医院」でありたい。そうすると、スタッフも頑張って、提案をしてくれるようになる。提案はとにかく一度取り入れる。うまくいかず元に戻ることもあるが、トライアンドエラーを重ねることでブラッシュアップされていく。私が一人でぐいぐい引っ張っていくというよりも、全員でやっていると言えるんじゃないかな」と笑顔で答えます。
にじいろ歯科では、受付周辺だけでも多数のツールを組み合わせて使用しています。「新しいことを取り入れ、変化させていく」の言葉通り、つい最近も予約システムを入れ替えたところでした。
【受付】
紙の診察券を廃止し、スマートフォンでQRコードを読み込めるアプリを導入。会計の自動化を見越して最近乗り換えた。
【患者さんのステイタス確認】
レセコンと連携したアプリで、診療待ち、診察中、カルテ入力完了などを把握できる。
【診療ノート(いわゆるサブカルテ)】
Dental eNote採用。患者が来院すると受付ではサブカルテを開く。患者が診療を終えて次の予約を取るまで、Dental eNoteでノートは開いたままだ。
*原則として、治療が終わりドクターがカルテに入力している間に、チェアで次回予約をとるが、治療時間が長引いた場合はチェアを空け受付で次回予約を取る。Dental eNoteで今回の診察内容・次回の治療予定などを参照して次の予約枠を押さえるが、それらの情報が書かれていない時は、インカムでドクターに記入を依頼する。
【会計】
ドクターのカルテ入力が終わると、ステイタスが「カルテ入力完了」になる。受付が声をかけ、次回予約を確認し、お会計はスマートフォンをかざして、自動精算機で完了する。
MetaMoJiの導入支援コンサルティングで、
スムーズに運用につなげられた
Dental eNoteは、45日間の試用期間中に導入支援コンサルティングを受けることができます。
基本的には以下のような内容を3回に分けて実施します。
- ・初診セットの整備
- ・よく使う書式のアレンジ(フォーム化)
- ・ツールボックスの整理
- ・もしもの時のノートの復元方法
- ・予約のつけ方(予約システム連携していない医院様向け)
スタッフの多いにじいろ歯科医院では「デジタルやITに強い人材ばかりではないので、導入コンサルはパソコンの知識がある私(院長)と、数名のスタッフに絞った。新規開院や、数人の規模であれば全員が参加して一気に理解を進めるのが効率的だと思うが、あまり詳しくないスタッフに対しては決定したものを "これでやってね" と広める方が混乱がないと考えた」そうです。
「実は、オンラインでの導入支援と聞いて不安だった。しかし、そもそも離れたスタッフ同士が連携するためのツールだけあって、各自のiPadで同じ内容を即時に共有でき、話を聞いていても "ここ" で迷うことがない。初回のイントロダクションでしっかりとDental eNoteの感覚をつかめた」と言います。
「一回60分という時間設定も良かった。昼休みや、診療時間が終わってからでも残ってもらいやすい。次の回までに宿題も出されるが、練習もできてしっかりと定着させながら進められた」
「書式は予め用意されたものに合わせることになるのだろうと思っていたが、よく使う書式をPDFで取り込んで使用できる。さらに『ここは選択肢を用意してタップするだけにすると効率が上がりますよ』と手順をまずやって見せてくれて、『同じようにここをやってみてください』と続く。同じ画面をリアルタイムで共有しているので、安心して操作できるし、その場で実践できる。一方的な説明ではなく、導入支援担当の方と私たちが一緒に話し合いながら、今実際に使っているものをどのように移行していけば良いか全体像を固めていったので、理解が深く、コンサル終了後トラブルなく本番環境に移行することができた」
「院内にはタブレットを使ったこともないスタッフもいる状態だったが、スマートフォンに慣れている世代なので感覚的に使えて、すぐに慣れてしまった。『こんな時はこれを使って』と言うだけであっという間にサクサクと使いこなせるようになった」そうです。導入コンサルの際の動画は、新しくスタッフが入った際のイントロダクションとして今も活用しています。
FUTURE今後の展開
今後さらに期待することとして、在宅ワークの可能性を挙げました。「例えば、子育て世代で時短にせざるを得ないスタッフでも、タブレットひとつあれば在宅ワークでコンサルの資料作りができる。これはデータがクラウドにあるから可能なことで、優秀な人材に継続して活躍してもらえるし、その時期を経た時にもスムーズに復職につなげることができる。トライアル的に運用を始めているが、今後さらに活用していきたい」と言います。
にじいろ歯科のシンボルは、カメレオン。これからも、院長のもとでスタッフが一丸となり様々なチャレンジを重ね、カメレオンのようにいろんな変化を見せてくれるに違いありません。(2025年9月取材)
SAMPLEにじいろ歯科の初診セットとツールボックス
◉初診カウンセリングシート
患者様にお話を伺いながらスタッフが記入する。
誰が聞いても必要な事項がきちんと聞けるように、どのように声がけをすれば良いか、工夫されている。

◉サブカルテ
主訴や治療計画記入欄のある先頭ページ用と、追加ページ用が用意されている。
特別な治療計画のシートがなくても、欄外も使って歯列や写真を貼り付けたりコメントを記入したりできるので、必要な事項をすべてここにまとめておくことができる。また、画面を拡大して記入することができるので、特別に大きなスペースも必要なく、自由に記入できる。




◉写真用テンプレート
●口腔内写真:資料どり専用のテンプレートを作成。



◉診断チェックリストのテンプレート
●口腔機能精密検査記録用紙:
チェック項目は全てタップして選択するだけで入力することで、数字の読み間違いなどを防ぐ。判断基準も記載し、誰がチェックしても判定をつけることができる。
●嚥下スクリーニングツール:
紙で用意されているものはそのままスキャンして取り込み、チェックボックスに変更するなど、使いやすさと効率を高めるようアレンジしている。



◉ツールボックス
よく使う注意事項はスタンプにして選ぶだけ。説明や同意書などもツールボックスに整理されている。

